わたしは36歳で大学へ入って
大学院を卒業したのが45歳
大学院ではアストロバイオロジーという
ロマンのかたまりのような学際の勉強をして
修士をとって卒業
あれから15年だから
本当ならキャリア積みの真っ只中のはず
47で物理の博士課程に入れて
フルタイムで昼間仕事しながら
少しづつコースワークこなして
何年かかってもいいから
博士号とってやろうと
どんなふうに宇宙が始まったのか
太陽系はどんなふうにして出来上がったのか
宇宙人はいるのか
とか 知りたかったから
なるべく午後遅い時間に始まるコースをとって
仕事に支障がないかぎり ボスも応援してくれてた
2011年の福島第一のことがあった後には
学部外だけど核化学のコースをとった
このコースはクラスメートが三人しかいなくて
博士課程始めてから 初めてCをもらって
ショックだった
大抵はB、ともするとAマイナスを取れてたのに
博士課程の勉強は仕事しながらにしては順調だった
勇気を出して仕事半分にしてもいいから
ちゃんと博士号とっておけばよかった
もう少し若かったら
たとえ子供ができても
勉強続けられたのかも
アリゾナ州立大学の大学院で一緒だった仲間たちが
みんなナサの惑星探査や月探査の大役を担っているのに
わたしはキャリアを積めなかった
アイ・ヴィー・エフ(体外受精)の治療を始めた時はまだ52だったから
子供ができたってなんとかなるって思ってた
まさか4年もかかるとは
子供を作ったことを後悔してない
6歳になった娘はほんとに可愛い
この子のおかげで 私たちは毎日 笑っていられる
ただ ときどき
ちょっと